
英語の参考書、単語も文法も長文も種類が多すぎて、どれから手をつければいいか分からない。
学校で配られた単語帳やVintageは、そのまま使っていいの?
世の中の英語の参考書ルートは「ゼロから最短で組むなら」を前提にしたものが多いですが、実際は学校配布の単語帳や文法問題集、長文テキストが手元にある人がほとんどです。

東大毎日塾
代表 内田
そこで、東大毎日塾の指導でも使っている、学校配布教材も考慮した本当に使える英語の参考書ルートをまとめました!
この記事を読めば
- 志望校レベル別に「いつまでに」「どの教材を」「どの順で」やればいいか
- 学校配布の単語帳・文法問題集をどう使うか(買い替えるのはどれか)
が全部分かります!
見たい場所に飛べる目次
英語参考書ルートの全体図
まず、英語学習の全体像は次の通りです。
英語学習の進め方
具体的な参考書はこの後すぐに紹介しますが、この流れのどこに位置するかを意識しないと、本質を捉えられないので、まずは全体像を理解しちゃってください!
単語・熟語が分からないと、その他の全ての学習効率が落ちるので、他の学習と並行して毎日続けます。
メインの勉強は基礎から順に固めていきます。
- まずは学習の土台となる文法を一通りマスターする
- 英文解釈で構造をつかみ、一文を正確に日本語訳できるようにする
- 一文の解釈ができるようになったら、長文としての読み方を学ぶ
こうやって基礎を固めたら、志望校のレベルに応じて文法(語法)、解釈、長文を並行して進めてさらにレベルを上げていきます。国公立なら英作文が加わります。
このイメージで以下の英語参考書ルートを確認しましょう。
1 東大・京大・一橋・早慶上智 ›
2 阪大・名大・東北・神戸・北大・九大・筑波・横国・千葉・広島・東京科学大 ›
3 MARCH・地方国公立 ›
4 日東駒専・地方国公立下位 ›
参考書の選定基準
このルートの教材は、2つの基準で選んでいます。
①解説が分かりやすい
先生に聞かなくても、間違えた問題の解説を読むだけで自力で理解できる本だけを選んでいます。
例:長文は、全文に構文の解説(SVOC)と音声が付いているものに限定
②音声が付いている
単語帳・熟語帳・英文解釈・長文のどれも、音声が付いているものだけを選んでいます。
英語は音読で伸びる科目なので、音声がない教材はそもそも候補から外しています。
【共通】土台ルート:単語・文法・解釈・長文の1冊目
志望校がどこでも、土台のルートは共通です。
単語帳:シス単 or ターゲット1900 or LEAP
この3冊は学校で配られることが多く、解説も分かりやすいので選びました。
これ以外が配られている場合は、後半の「学校配布教材の扱い」も見てください。
システム英単語、ターゲット1900、LEAPは、どれでも共通テストから難関大の二次まで対応できます。
それぞれの特徴はこちらです。
- シス単はミニマルフレーズで覚えやすい
- ターゲット1900は1語1義で速く繰り返しやすい
- LEAPは語法や使い方の解説が手厚い
あえて一つに絞るなら、シス単がレベル問わず万人におすすめです。
どこまで覚えるかは志望校レベルで変わる
教材は全員同じですが、仕上げる範囲は志望校のレベルで変わります。
日東駒専・地方国公立下位を目指す人は、単語帳の後半にある難単語のパートは要りません。
そこに手を出すより、前半を完璧にするほうが得点につながります。
| 単語帳 | 日東駒専・地方国公立下位ならここまで |
|---|---|
| システム英単語 | Stage 2(1〜1200) |
| 英単語ターゲット1900 | Part 2(1〜1500) |
| 必携英単語LEAP | 巻末の+α(最難関向けの難単語)を除く範囲 |
日東駒専・地方国公立下位より上の志望校レベルでは、全範囲必要です。
中学レベルの単語が不安なら、同じシリーズの入門版を1〜2ヶ月はさむ
基礎レベルの単語から不安がある人は、学校で配られた単語帳に入る前に入門版(ターゲット1200・シス単Basic・LEAP Basic)を1〜2ヶ月で1冊仕上げてください。
- 高校受験で単語の勉強をほとんどしていない
- 高校受験のときの偏差値が60以下
- 河合塾・全統模試で英語の偏差値が50以下(進研模試なら60以下)
中学〜高校基礎の単語が固まっていないまま、より難しいレベルの単語帳だけやっても英語力は伸びません。
焦らず基礎から固めましょう。
なお、入門版は必ず、学校で配られた単語帳と同じシリーズにしてください。
配布の単語帳につながるように作られています。
熟語帳:速読英熟語か英熟語ターゲット1000(残り時間で決める)
シス単・ターゲット1900・LEAPは熟語の収録数が少ないので、熟語帳を1冊足します。
単語帳の前半が固まってから、高3の4月に始めて9月末までに仕上げるのが目安です。
ただし、日東駒専・地方国公立下位を目指す人は熟語帳を足さなくてかまいません。
単語帳の前半を完璧にするほうが先です。
どちらを使うかは、入試までの残り時間で決めてください。
①高2までに単語帳と文法が順調に進んでいる人:速読英熟語
約70本の英文の中で熟語を覚える本です。
熟語の暗記に加えて、多読と音読・シャドーイングの素材も兼ねるので、1冊で3つの役割を果たします。
その分、英文を読み込む時間がかかるので、時間に余裕がある人向けです。
②高3スタートの人:英熟語ターゲット1000
リスト型で速く繰り返せます。
収録している熟語と到達できるレベルは速読英熟語とほぼ同じで、早慶まで対応できます。
多読と音読の役割はThe Rulesでも果たせるので、時間がないなら暗記に特化したこちらのほうが速いです。
文法の講義本:大岩のいちばんはじめの英文法
中学〜高1の文法を理解するための講義本です。
文法用語をかみ砕いて説明してくれるので、「学校の文法の授業がよく分からなかった」人はここから入ります。
買わなくていい人
学校の授業と総合英語(Evergreen・beなど)で文法が理解できている人は、買わなくて大丈夫です。
目安は、記述模試の英語偏差値が60以上か、配布の文法ワークを自力で終えられることです。
この場合は配布の総合英語を辞書代わりにして、次の文法ワークから始めてください。
文法の演習:英文法パターンドリル
大岩(または授業)と並行して、授業の進度に合わせて既習範囲を8割解ける状態にしていきます。
大岩の内容を書き込みで定着させる作りなので、大岩からポラリス1へのレベルの差を埋めてくれます。
基礎文法の演習量はここで確保します。
講義本とポラリス1だけでは演習量が足りず、定着が甘くなるからです。
学校で文法ワーク(総合英語に付いている薄い問題集)が配られているなら、それでかまいません。
課題と一本化できるので、学習の負担も減ります。
文法の仕上げ:英文法ポラリス1
入試の標準形式で文法を総仕上げする問題集です。
大岩からVintage・ネクステに直接進むとレベルの差が大きくてつまずく人が多いので、当塾ではポラリス1を標準のルートにしています。
序盤の正答率が5割を切るなら、大岩と総合英語に戻ってください。
省略していい人
学校でVintage系が配られ、小テストや課題で定着している人は、ポラリス1を省略して配布ワークからVintage系に直行してかまいません。
独学で進める人は省略しないでください。
Vintage系は1500問超で解説も簡潔なので、ゼロから独学で入ると挫折しやすいからです。
英文解釈:肘井学の読解のための英文法 必修編
1文の構造(SVOC)をつかむ訓練をする本です。
英文解釈の参考書はたくさんありますが、この本は英文構造(SVOC)の図解が分かりやすいので採用しました。
例題→確認問題→発展問題まで解き、全文にSVOCを振って音読してください。
共通テストからMARCHまでの英文なら、これで構造がつかめます。
解釈を飛ばして長文に入らないでください。
逆に、解釈の本を何冊もやる必要はありません。
インプットより、繰り返しアウトプットする時間を多く取ってください。
長文:The Rules 1 → 2
The Rulesは、ただの問題演習ではなく、読み方のルールを一つ一つ教えてくれる参考書です。
単語・文法・英文解釈を固めた上で「読み方」を学ぶと、長文が一気に読みやすくなります。
さらに、
・全文にSVOCが振ってある
・音声も付いている
と解説が非常に充実しています。
今出ている長文問題集の中で解説の質が最も高いので、長文はThe Rulesシリーズで統一しています。
1が高校基礎、2が共通テスト〜日東駒専レベルで、2までやれば土台は固まります。
※共通テスト模試(または同じ形式の模試)で6割以上取れている人は、1を飛ばしてOKです。
【志望校別】上乗せルート
| レベル | 大学 | 目標偏差値(河合塾・全統記述) |
|---|---|---|
| ①最難関 | 東大・京大・一橋・早慶上智 | 67.5〜 |
| ②難関 | 阪大・名大・東北・神戸・北大・九大・筑波・横国・千葉・広島・東京科学大 | 60〜65 |
| ③標準 | MARCH・地方国公立 | 55〜60 |
| ④基礎 | 日東駒専・地方国公立下位 | 〜55 |
リストにない国公立は、共通テストのボーダー得点率(河合塾Kei-Net・パスナビ)が60%以上なら標準、60%未満なら基礎として読んでください。
以下、自分の志望校のレベルから選んでください!
①最難関:東大・京大・一橋・早慶上智
土台(The Rules 2まで)を高2末までに終え、高3は英文解釈と長文を1段ずつ上げながら、10月から過去問に入る流れです。
単語帳は高2末までに全範囲を即答できる状態にします。
土台が完成したら、次は難関大レベルの英文を読み解く訓練と、1冊目の単語帳に載っていない語彙を足す作業に入ります。
| いつまでに | どこまで完成させるか |
|---|---|
| 高2末 | 単語帳の全範囲を即答(高2の8月までに前半1500)。土台(The Rules 2まで)を完成。仕上がり次第、高2の12月から単熟語EXと速読英熟語を毎日の暗記に追加 |
| 高3 4月末 | The Rules 3 |
| 5月末 | 肘井難関大編 |
| 7月末 | 英語長文ポラリス2 |
| 8月末 | 英検準1級 単熟語EX |
| 9月末 | The Rules 4・速読英熟語・Vintage等 |
| 10月〜 | 過去問が主軸。12月は共通テスト中心 |
The Rules 3 → 英語長文ポラリス2 → The Rules 4
The Rules 3はMARCH・地方国公立レベルの長文で、これを4月末までに終えます。
The Rules 3から4は難度の開きが大きいので、間に同じ著者・同じ形式の英語長文ポラリス2をはさみます。
長文のレベルを無理なく上げられるので、この3冊で最難関の過去問に入る力が仕上がります。
肘井学の読解のための英文法 難関大編
難関大で頻出の39テーマ(倒置・挿入・関係詞の特殊な語順など)を、英文図解つきで学ぶ本です。
必修編と同じ著者で説明の型が揃っているので、つまずかずに移行できます。
The Rules 3を終えたあと、5月末までに完成させてください。
難関大編の解釈が必要になるのは英語長文ポラリス2・The Rules 4と過去問なので、The Rules 3より後に置いています。
高2に余裕があって先にやる分には問題ありません。
英検準1級 単熟語EX
シス単・ターゲット1900・LEAPだけでは、最難関の二次試験の語彙はカバーしきれません。
単語帳の2冊目が必要になります。
2冊目の単語帳で重要なのは、1冊目と範囲が重ならないことです。
英検準1級 単熟語EXは、1冊目の標準的な単語帳より上から最難関大学レベルまでをカバーしているので、2冊目に最適です。
さらに、併願のMARCHなどの英検利用で準1級を受ける人も多いため、ルートに採用しています。
どちらの場合も、1冊目の単語帳の全範囲をほぼ即答できる状態になってから始めましょう。
Vintage等
このレベルの入試にはほぼ必ず英作文・整序・正誤があり(東大も誤り指摘の形で毎年出題)、語法・イディオムの正確さが直接得点になります。
文法大問の有無にかかわらず、全員やってください。
学校でネクステ・スクランブル・UPGRADEが配られているなら、それでOKです。
1500問を超える分量なので、短期間では終わりません。
学校の小テストに合わせて進め、高3の4〜9月を総仕上げに充てます。
学校の小テストがなくゼロから始めるなら、9月完成から逆算して遅くとも高3の4月に始めてください。
東大・一橋志望:英作文ハイパートレーニング 和文英訳編
和文英訳の王道教材です。
解説が分かりやすく、暗唱すべき例文もまとまっていて覚えやすいので、この教材を採用しました。
英作文は例文の暗唱と書き写しの積み上げに時間がかかり、共通テスト対策の時期に入ると手が回らなくなります。
そのため、高3の4月から2〜3ヶ月で仕上げましょう。
学校配布の英作文例文集が、英作文基本300選・必携英語表現集・入試必携英作文のような例文暗記型なら、そっちを代わりに使ってください。
京大志望:竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本
京大のように和文英訳の配点が高く難度も高い大学は、和文英訳の教材をこちらに差し替えます。
複数の解答例と誤答例つきで、最高難度の定番です。
習得に2〜3ヶ月かかるので、例文の暗唱パートは高2の12月〜高3の4月に前倒ししてかまいません。
英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
東大・京大・一橋はいずれも自由英作文が出ます。
この教材は自由英作文でよく聞かれるテーマや回答の型がまとまっているので、これを使いながら添削もしてもらえれば自由英作文は完璧です。
京大志望:肘井学の読解のための英文法 構文制覇編
必修編・難関大編と同じシリーズの3冊目で、最難関レベルの50題がまとまっています。
全問に英文図解が付き、解釈の判断の根拠と意訳のコツまで解説されているので、レベルは高いですが、理解はしやすいはずです。
京大で必ず出る、配点の重い下線部和訳の対策にぴったりなので、京大志望ならここまでやっておきましょう。
※東大や早慶は難関大編までで足ります。
8月の夏休み中に1日4〜6題×2週間の短期集中で仕上げるのがおすすめです。
東大志望:キムタツの東大英語リスニング
東大のリスニング対策の王道教材です。
本番と同じ形式・分量の問題が並んでいるので、東大を受けるなら最初に選んで間違いのない1冊です。
東大の二次リスニング対策は、高3の8月からこの1冊と過去問で進めます。
それまでは、The Rules・熟語帳・単語帳の音声を聞いて音読しておけば、リスニングの下地ができます。
▶ 他のレベルは飛ばして、次の章「学校配布教材の扱い」へ進む
②難関:阪大・名大・東北・神戸・北大・九大・筑波・横国・千葉・広島・東京科学大
土台(The Rules 2まで)を高2末までに終え、高3の4〜6月で難関大レベルの英文解釈と長文を仕上げ、7〜9月に過去問1年分で立ち位置を確認してから過去問に入る流れです。
単語帳は高3の6月までに全範囲を即答できる状態にします。
土台が完成したら、次は二次の和訳・記述に対応する英文解釈と、英作文の準備に入ります。
| いつまでに | どこまで完成させるか |
|---|---|
| 高2末 | 単語帳の前半1500を即答(高2の夏までに800)。土台(The Rules 2まで)を完成 |
| 高3 6月末 | 単語帳の全範囲を即答。肘井難関大編とThe Rules 3。英作文ハイパートレーニングを開始 |
| 7〜9月 | 過去問1年分で和訳の立ち位置を確認→過去問に着手 |
| 9月末 | Vintage等・速読英熟語 |
| 10月〜 | 過去問が主軸。12月は共通テスト中心 |
肘井学の読解のための英文法 難関大編
難関大で頻出の39テーマ(倒置・挿入・関係詞の特殊な語順など)を、英文図解つきで学ぶ本です。
必修編と同じ著者で説明の型が揃っているので、つまずかずに移行できます。
難関国公立の和訳はこの1冊で対応できるので、これ以上の解釈の本は要りません。
The Rules 3と並行して、6月末までに仕上げましょう。
The Rules 3
MARCH・地方国公立レベルの長文問題集です。
これを終えた時点で、共通テストで7〜8割を取り、過去問に入れる下地ができます。
6月末までに仕上げ、7月からは過去問1年分で立ち位置を確認しましょう。
Vintage等
このレベルの入試にはほぼ必ず英作文・整序・正誤があり、語法・イディオムの正確さが直接得点になります。
文法大問の有無にかかわらず、全員やってください。
学校でネクステ・スクランブル・UPGRADEが配られているなら、それでOKです。
学校の小テストに合わせて進め、高3の4〜9月を総仕上げに充てて9月に完成させます。
学校の小テストがなくゼロから始めるなら、遅くとも高3の4月に始めてください。
英作文ハイパートレーニング 和文英訳編
解説の丁寧さで和文英訳の決定版です。
英作文は例文の暗唱と書き写しの積み上げに時間がかかるので、直前の詰め込みでは間に合いません。
土台の文法・解釈が完成している高3の6月に始め、遅くとも7月には着手しましょう。
学校配布の英作文例文集が、英作文基本300選・必携英語表現集・入試必携英作文のような例文暗記型なら、そっちを代わりに使ってください。
阪大志望:竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本
阪大のように和文英訳の配点が高く難度も高い大学は、和文英訳の教材をこちらに差し替えます。
複数の解答例と誤答例つきで、最高難度の定番です。
習得に2〜3ヶ月かかるので、例文の暗唱パートは高2の12月〜高3の4月に前倒ししてかまいません。
英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
二次で自由英作文も出るなら、和文英訳を終えたあとにこちらに進みます。
自由英作文でよく聞かれるテーマと答案の型がまとまっているので、これを添削こみで進めれば自由英作文対策は完璧です。
▶ 他のレベルは飛ばして、次の章「学校配布教材の扱い」へ進む
③標準:MARCH・地方国公立
土台(The Rules 2まで)を遅くとも高3の6月までに終え、9月までにThe Rules 3を仕上げて10月から過去問に入る流れです。
単語帳は高3の6月までに全範囲を即答できる状態にします。
土台が完成したら、次は長文を1段上げるだけで過去問に入れます。
文法・語法問題集と英作文は、私立型か国公立型かで使うかどうかが決まります。
| いつまでに | どこまで完成させるか |
|---|---|
| 高2末 | 単語帳の前半1200を即答。理想はここで土台(The Rules 2まで)を完成 |
| 高3 6月末 | 遅くとも土台を完成。単語帳の全範囲を即答 |
| 9月末 | The Rules 3・速読英熟語(高3スタートならターゲット1000)。私立型はVintage等、国公立型は英作文 |
| 10月〜 | 過去問1年分で立ち位置を確認→過去問が主軸。12月は共通テスト中心 |
The Rules 3
MARCH・地方国公立レベルの長文問題集です。
これを終えた時点で、共通テストで7〜8割を取り、過去問に入れる下地ができます。
終わったらすぐ過去問1年分で立ち位置を確認しましょう。
私立型:Vintage等
ポラリス1のあと、学校配布のVintage系(ネクステ・スクランブル・アップグレード等)を高3の9月までに完成させましょう。
MARCHは大半の方式で、整序・空所補充・誤文訂正・会話文などの知識系設問が配点の3〜5割を占めます(青学全学部は約5割、法政T日程は約35%)。
文法・語法の知識がないと失点するので、私立型の人は原則やってください。
※例外は、受験する全方式が長文型の場合だけです(立教〔文学部の独自試験を除く〕・明治情コミ・青学経営など)。
国公立型:英作文ハイパートレーニング 和文英訳編
二次に和文英訳が出るなら足します。
解説が分かりやすく、暗唱すべき例文もまとまっていて覚えやすいので、この教材を採用しました。
土台の文法・解釈が完成してから、できれば高3の6月に始め、遅くとも7月には着手しましょう。
学校配布の英作文例文集が、英作文基本300選・必携英語表現集・入試必携英作文のような例文暗記型なら、そっちを代わりに使ってもOKです。
国公立型:英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
二次で自由英作文も出るなら、和文英訳を終えたあとにこちらに進みます。
自由英作文でよく聞かれるテーマと答案の型がまとまっているので、これを添削こみで進めれば自由英作文対策は完璧です。
英語で得点を稼ぎたい人:肘井学の読解のための英文法 難関大編
MARCH・地方国公立レベルは必修編とThe Rules 3で合格点に届くので、難関大編は必須ではありません。
英語を武器にしたい人や上位学部を狙う人だけ、The Rules 3と並行して足しましょう。
▶ 他のレベルは飛ばして、次の章「学校配布教材の扱い」へ進む
④基礎:日東駒専・地方国公立下位
このレベルは、土台(The Rules 2まで)を仕上げれば、そのまま合格に必要な力がそろいます。
高3の7月までに土台を終え、10月から過去問に入る流れです。
8〜9月は、読んだ長文と単語帳の前半を音読で固め直す時期です。
私立型で文法の大問がある人は、この時期にVintage系を仕上げます。
| いつまでに | どこまで完成させるか |
|---|---|
| 高2末 | 単語帳の前半1200を即答(入門版が要る人は先に1〜2ヶ月) |
| 高3 7月末 | 単語帳の前半1500を即答。土台(肘井必修編→The Rules 1→2)を完成 |
| 8〜9月 | 音読で固め直し。私立型で文法の大問があるならVintage等 |
| 10月〜 | 過去問の反復と共通テスト対策。新しい教材はやらない |
私立型で文法の大問がある人:Vintage等
独立した文法・語法の大問がある私立型だけ、配布のVintage系を9月までに仕上げましょう。
※大問がない場合はやらなくてOKです。ポラリス1と英文解釈で「読むための文法」を固めるほうが得点につながります。
国公立型で和文英訳が出る人:英作文ハイパートレーニング 和文英訳編
二次に和文英訳が出る場合だけ、土台を終えたあとに足します。
解説が分かりやすく、暗唱すべき例文もまとまっていて覚えやすいので、この教材を採用しました。
学校配布の英作文例文集が、英作文基本300選・必携英語表現集・入試必携英作文のような例文暗記型なら、そっちを代わりに使ってもOKです。
ここまでが定着したら、過去問に入りましょう。
学校配布教材の扱い:どれを使い、どれを買い替えるか
ここまでのルートを「ゼロから」始める人は、実はあまりいません。
実際は、学校配布の単語帳があり、総合英語とワークがあり、Vintageやネクステの小テストがあり、長文のテキストも配られます。
英語は科目の中でも配布物がいちばん多く、何もしなくても手持ちの教材が5冊、6冊になります。
そうならないためのコツは、解説を理解できてレベルも合っている学校配布教材をルートに組み込み、役割が重複する参考書を追加で買わないことです。
ルートに組み込めるかは次の3つで判定します。
使うか削るかを決める3つの判定
①解説を読んで、自力で理解できるか
解説を読んでも分からない教材を使うと、勉強の効率が大きく落ちます。
例えば、構文解説のない長文テキストや、答えだけの和訳プリントなどがこれにあたります。
解説を読んでも自力で理解できない教材は、課題の範囲だけ終わらせてください。
メインで使うのは、この記事で紹介した解説が分かりやすい教材にしましょう。
②自分のレベルに合っているか
レベルが合っていないと全然伸びません。
実際の指導でよく見るのは、基礎レベルの文法が定着していないのに、Vintageで入試レベルの問題を解き進めている状態です。
この場合、先に英文法パターンドリルで基礎の文法を定着させてからVintageに戻るほうが、結果として速く進みます。
③今やるべき分野の教材か
いちばん多いのは、単語・文法・英文解釈が固まっていないのに、長文演習の教材ばかり進めている状態です。
学校では長文のテキストが配られるので、放っておくとこうなります。
この状態で長文を何題解いても伸びません。
読めない原因が単語・文法・解釈のどれかにあるなら、そこを先に固めてください。
教材別の合流先
上記の判定を元に、よくある学校配布教材の取捨選択の例をまとめます。
単語
| 今使っている教材 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| 速読英単語 必修編 | 買い替え | 長文の中で覚える形なので、文法と解釈が固まる前だと1周に時間がかかりすぎる |
| データベース | 使う | 単語の解説がターゲット1900と同じくらい手厚い |
| コーパス | 買い替え | 単語の解説と関連語の解説が薄い |
| ユメタン | 買い替え | 関連語の解説が薄く、頻出フレーズの記載がない |
| 鉄壁 | 使う | 高1・高2から使っているなら続ける。高3から2冊目として始めると終わらないので、その場合の2冊目は単熟語EX |
| パス単など英検専用の単語帳 | 使う | ただし土台(The Rules 2まで)が完成してから。基礎が固まる前に英検専用教材に入るのはよく聞く失敗 |
文法
| 今使っている教材 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| 総合英語(Evergreen・beなど)と付属の文法ワーク | 使う | ワークは大岩と並行して既習範囲を8割に。総合英語は辞書代わりに使う |
| Vintage・ネクステ・スクランブル・アップグレード | 使う | 4冊とも役割は同じなので買い替え不要。小テストで進んでいるならポラリス1は省略できる |
| 映像授業(スタディサプリなど) | 使う | 講義本(大岩)の代わりになる。演習はワーク・ポラリス1・肘井で |
長文
| 今使っている教材 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| 構文解説のない長文テキスト・答えだけの和訳プリント | 使わない | 解説を読んでも自力で理解できない。課題の範囲だけ消化し、自主学習の長文はThe Rulesで |
英作文
| 今使っている教材 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| 英作文基本300選・必携英語表現集・入試必携英作文などの例文暗記型 | 使う | 暗唱用の例文に音声が付いていて、解説も自力で読める。独学で進められるので、ハイパートレーニング和文英訳編の代わりになる |
| アップリフト・Steady Steps・新・英作文ノートなどの総合演習型 | 買い替え | 授業での解説と先生の添削が前提。別冊解答があっても答えの英文と簡単な文法規則だけで、英文を組み立てる手順が載っていない |
手持ちの教材をどう組み込むかは、自分では判断しにくいところです。
判定に自信がなければ、無料相談で手持ちの教材と模試の結果から一緒に決めます。
\今だけ無料体験あり/
無料体験は毎月10人限定
リスニングの専用教材はやらなくていい?
東大のように二次試験でリスニングが出る大学以外は、専用の教材を買う必要はありません。
代わりにやってほしいことが1つあります。
音声が付いている教材は、文章の意味を理解したうえで、音声を真似して音読することです。
単語帳・熟語帳・解釈・長文教材・学校の長文教科書など、今の英語教材には、たいてい音声が付いています。
新しくリスニング用教材を買うよりも、すでに読んでいる英文を使うほうが効率的です。
意味を正確に理解している英文のほうが、音読の効果が大きいからです。
「音声を真似して音読」を普段の英語学習に取り入れるだけで、リスニング・読解・英作文・スピーキングと、英語力が全体的に伸びていきます。
参考書ルートに専用の教材は入れていませんが、音読は必ず実行してください。
高3の4月から始めて、どこまで狙えるか
「もう高3ですが、間に合いますか」という相談は毎年たくさん受けます。
英語の挽回では、数学のように別の教材へ替えるのではなく、同じ土台の中でやることを絞って速く進めます。
どこまで狙えるかは、高3の4月時点の偏差値で決まります。
| 高3の4月の英語の偏差値(河合塾・全統記述) | 今年の入試で現実的に狙えるレベル | 進め方 |
|---|---|---|
| 60前後 | 難関(阪大・名大・東北・神戸・北大・九大など)。1年で65まで上げれば合格レベル | 土台はほぼ終わっているので、4〜6月に肘井難関大編とThe Rules 3、7月から過去問1年分で確認して過去問へ |
| 55前後 | 標準(MARCH・地方国公立) | 下の削り方で土台を6月末に完成→The Rules 3を9月末→過去問10月〜 |
| 50前後 | 基礎(日東駒専・地方国公立下位) | 大岩→ポラリス1→肘井必修を7月末に完成→The Rules 1→2を9月末→過去問10月〜 |
削る場所は決まっている
| 削るもの | 条件と代わり |
|---|---|
| 大岩 | 偏差値60以上、または配布ワークを自力で消化できるなら飛ばす |
| The Rules 1 | 共通テスト模試で6割以上ならThe Rules 2から |
| 熟語帳 | 速読英熟語ではなく英熟語ターゲット1000。多読の役割はThe Rulesの音読で代替 |
| 配布の文法ワーク | 全問やり直さず、既習範囲の間違い直しと苦手単元だけ |
| Vintage等 | 学校で小テスト・課題の積み上げがあるなら完成させる。ゼロからの着手はしない(1500問超は高3の時間では終わらない)。ポラリス1で代替し、過去問で失点が目立った分野だけ該当章で拾う |
| 英検 | 新規では追わない。手持ちの有効スコアだけ出願に使う(スコアがなくても共通テスト英語で出願できる) |
この削り方をすると、土台の残りは約150時間になり、週11〜12時間なら6月末に終わります。
1つも削れない完全ゼロからのスタートなら、土台の完成を7月末に後ろ倒しして、以降の締め切りも1ヶ月ずつ繰り下げてください。
高3の春から最難関は現実的でない
高3の4月で偏差値50前後の人が、その年の入試で東大・京大・一橋・早慶上智(67.5〜)に届くのは、他教科を犠牲にしても極めて困難です。
1年で上げられる偏差値の目安は+10までだからです。
土台が未完成なら、今年は難関レベル(阪大・名大・東北・神戸・北大・九大など)のルートを完走することを目標にして、最難関は浪人も含めた計画で考えてください。
英語は、単語・文法・解釈・長文に英作文とリスニングまで加えて並行して管理する科目なので、1人で計画を組むと必ずどこかが抜けます。
この計画を1人でやり切れそうにないなら、手持ちの教材の判定から週ごとの配分まで一緒に組みます。
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よくある質問
Q1. 単語帳は1冊で足りますか? 2冊目はいつから?
2冊目が要るのは①最難関だけです。
②難関から④基礎までは、シス単・ターゲット1900・LEAPのどれか1冊を全範囲即答にすれば足ります。
早慶・上智や最難関の二次では、1冊目に載っていない語彙が出るからです。
始めるのは1冊目の全範囲をほぼ即答できてからです。
英検を使う人は高2の12月、使わない人は高3の4月に始めて、8月末までに仕上げます。
2冊目は単熟語EXにしています。
鉄壁は網羅性で勝りますが分厚く、高2からじっくり進める設計なので、高3の4月から始めると終わりません。
ただし、高1・高2から使っているなら、そのまま続けてください。
Q2. シス単にも熟語が載っているので、熟語帳はいらないのでは?
シス単・ターゲット1900・LEAPは、いずれも単語の本です。
シス単のミニマルフレーズは単語の使われ方を示すもので、熟語をまとめて覚える作りではありません。
同じ出版社が熟語帳を別に出しているのが証拠です。
駿台はシステム英熟語、旺文社は英熟語ターゲット1000を、単語帳とは別冊で出しています。
また、Vintageなどの文法・語法問題集にもイディオム章がありますが、これでは代用できません。
収録数が熟語帳の半分ほどで、問題形式なので、覚え切るには向きません。
実際、MARCH以上は長文の空所補充で熟語が直接問われます。
①最難関〜③標準は1冊足してください。④日東駒専・地方国公立下位は足さなくて大丈夫です。
Q3. 英文解釈は飛ばして長文に入ってもいいですか?
飛ばさないでください。
「単語と文法はやったのに長文が読めない」の原因は、ほぼこの訓練が抜けていることです。
1文の構造(SVOC)をつかめないまま長文を何題解いても、読めるようにはなりません。
ただし解釈の本を何冊もやる必要はありません。
土台は肘井必修編の1冊で足ります。
Q4. ポレポレや英文熟考はルートに入らないのですか?
入れていません。
土台は肘井必修編、その上は肘井難関大編で足りるからです。
ただし、京大のように下線部和訳の配点が高い大学だけは、3冊目として肘井構文制覇編を足します。
3冊とも同じ著者で、英文の図解の仕方と説明の型が揃っています。
途中で別シリーズに乗り換えると、構文記号の書き方から覚え直しになるので、独学では遠回りです。
Q5. 「やっておきたい英語長文」はやらなくていい?
当塾のルートには入れていません。
問題の質は高いのですが、全文の構文解説がなく、選定基準①「間違えた問題の解説を読むだけで自力で理解できる」を満たさないからです。
長文はThe Rulesシリーズで統一しています。
学校の課題で出た場合に消化するのは構いません。
詳しくはやっておきたいシリーズの記事に書いています。
Q6. 共通テストの対策はいつから?リスニングの専用教材は要る?
11月からです。
それまでは二次・私立向けの教材を仕上げるのが先で、共通テスト形式の演習(時間配分・読む順番)は11月から比重を増やし、12月は共通テスト中心にします。
使う過去問集は、河合出版の「共通テスト過去問レビュー 英語リーディング/英語リスニング」(黒本)に統一しています。
リスニングも専用の教材は要りません。
The Rules・熟語帳・単語帳の音声を聞いて音読していれば下地はできているので、11月からの予想問題パックで形式に慣れれば十分です。
東大志望の人だけ、8月からキムタツの東大英語リスニングを足します。
Q7. 英検は使ったほうがいい?
私立を受けるなら、使える場面では使ってください。
英検のスコアで加点・換算される方式が増えています。
ただし対策に入るのは、土台(The Rules 2まで)が完成してからです。
基礎が固まる前に英検専用の教材に手を出すと、どちらも中途半端になります。
相談でいちばんよく聞く失敗です。
スコアは高3の夏までに取り切って、秋からは過去問に専念してください。
級とスコアの目標は英検準1級対策の記事にまとめています。
まとめ
英語の参考書ルートは、学校配布の単語帳を毎日続けながら、大岩→配布の文法ワーク→ポラリス1→肘井必修編→The Rules 1・2の順で土台を作る流れです。
そのうえで、志望校レベルに合わせて英文解釈・長文・英作文を足し、過去問に入ります。
1 東大・京大・一橋・早慶上智 ›
2 阪大・名大・東北・神戸・北大・九大・筑波・横国・千葉・広島・東京科学大 ›
3 MARCH・地方国公立 ›
4 日東駒専・地方国公立下位 ›
ただし、学校配布の教材や自分で買った教材を抱えている人は、このルート通りにはなりません。
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