【東大の進振りとは】仕組み・科類別底点・人気＆狙い目学科を徹底解説

進振り（進学選択）とは「学部2年生の時点で3年生から通う学科を決める」という東大独自の制度です．

ちゃんと知らないと「希望の学科に行けない…!」なんてことになってしまうので，入ってから後悔しないために，詳しく解説していきます！

東大受験を考えている人や東大に入学が決まった人に読んでほしいです．

この記事でわかること・進振りの仕組み
・【科類別】人気＆狙い目学科，底点比較
・進振りで勝ち抜くために大事なこと

内田悠斗（うっちー）

東大毎日塾 代表

「受験のプロが毎日指導」がコンセプトのオンライン個別指導塾「東大毎日塾」を運営。
オーダーメイドの計画指導と毎日の徹底した学習管理で、難関大学への逆転合格を多数実現。
教育専門家として、大手学習メディアを多数監修。
本ブログでは、累計1000人以上の指導経験に裏打ちされた受験ノウハウや成績アップ術を分かりやすくお届けします。

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東大の進振り(進学選択)とは

東大って受験するときは
・理科1類～3類
・文科1類～3類
の計6つの科類に分かれていますよね．

1年生の夏学期までは科類（と語学）ごとに必修の授業が決まっているんですよ．
そこで基礎的な内容を学んだ後，3年生（厳密には2年生の冬学期）から進学する学科を決めます．

高校生の時点で何をやりたいか決まっていない人にはすごく良いですよね．だって，決断を1年半先延ばしできるってことですから．

色んな学問をつまみ食いできるお試し期間みたいなもんだからね．

これだけ聞くと「進振り」って，すごい良い制度に見えますよね？

でも，ひとつ落とし穴があって「希望の学科に行けるかは全て成績で決まる」っていう無情なルールがあります．

これを知らないと，

俺はこんな学科に来るはずじゃなかった…!

っていう悲劇が待ってるので，この記事で完璧に理解しておきましょう．

科類別に行きやすい学科が決まってる

これは絶対に知っててください．
主要な進学先は大体こんな感じ．

※教養学部、教育学部は科類による差はありません。
※薬学部、農学部に関しては理1の方が底点が低い年もあります。正確な最新データを必ず確認しましょう。

何でこんな違いが生まれるの？

科類毎に進振りの底点が違うからなんだ

「底点」ってのは，その学科に進んだ学生の最低点のことです．（入試で言う合格最低点的な）

希望の学科に行けるかは成績で決まると言いましたが，各授業ではテストや出席状況などから100点満点で成績付けされます．

の点数の平均が持ち点となって，進学を賭けた第2の受験戦争がはじまるのです！！
（正確には平均じゃないんですが，それは受かってからガイダンスで聞いてね．）

東大生にいろいろと相談できるサービスを作りました．
（質問対応とか勉強方針の提案とかもやってます）

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進振りの底点比較(理系)

2016年の第1段階の点数です(※は第2段階)．第1とか第2ってのは「 一気に決めるわけじゃなくて，何回かに分けて決めるよ」って意味です．今は気にしないでいいよ．

特に目を引くのは医学部ですね．理3以外90越え！
受験戦争を勝ち抜いた東大生の中でも，めちゃめちゃ頑張らないとキツイです．

医学部に入りたいなら理3に入りましょう．
（それもキツイので要は他大学にしましょう．）

また，理転ＯＫな学科もありますね．
基本ハードルは高いですが．

あとは，同じ学部内でも入りやすい学科もあれば，入りにくい学科もあります．
まあ，大体こんなイメージ．

進振りの底点比較(文系)

さっきと違うのは理系からの文転がそこまでハードルが高くないことですね．

実際，理系で入ったけど経済学部に行ったりする人も少なくないです．

まあ，大体こんなイメージ

人気＆狙い目学科

人気の理系学科

これらの学科は大体毎年底点が高いです．どうしてもここに行きたいなら，入学後も気を抜かず，頑張りましょう．

記事後半に進振りで勝ち抜くために大事なことをまとめたので参考にしてください．

人気の文系学科

法学部や経済学部は人気と言っても底点が高いのは文3のみです．文1や分2は高くないので志望に合った科類を選びましょう．

狙い目理系学科

僕自身，機械工学科の出身なのですが，底点が低いわりに就職はめちゃめちゃ強く，穴場かなと思います．（学科推薦が山ほどある）

マテ工も同じ理由で狙い目としてます．まあ，もちろん興味があることが前提ですが．

ちなみに，誤解の無いよう言っておきますが，進振りの点数とその学科の良し悪しは全く関係ありません．

ここで紹介したのはごく一部の学科です．もう行きたい学科が決まってて，学科ごとの詳しい底点を知りたい方はこちらを見てください．

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進振りで勝ち抜くために大事なこと

底点が高い学科を狙っている人は，東大の中でも優秀な人と闘わなくてはなりません．

凡人の僕が大事だと感じたことをまとめておきます．

情報収集を徹底（過去問，逆評定）

超大事です．情報がないと試験の対策も立てられません．特に大事なのはこれ．

過去問

東大には「シケタイ（試験対策委員）」という制度があり，過去問やノートがデータベース化されています．

中には，試験に出やすいポイントをまとめた資料や教科書代わりに使えるくらい完成度の高い資料もあります．

さすが東大生って感じ（小並）

優秀な先輩が残した資料はありがたく使わせてもらいましょう．過去問で何が問われるか確認してからノートの見直しをするのが効率的です．

中には毎年同じ問題を使いまわしている先生もいます．
そんな授業だと過去問をやったかどうかで成績が決まってしまうので要注意．

逆評定

逆評定とは時代錯誤社というちょっと頭のおかしい団体が300円で売っている授業の評判をまとめた冊子です．これは絶対買うべき．

こんな感じで

がA-Dで評価され，最終的に授業の難易度が「大仏＞仏＞鬼＞大鬼」の4段階で評価されます．

たまに「神」の称号を得た先生も．

この逆評定を使って成績を取りやすい授業を選ぶのが進振りで勝つための鉄則です．

優3割規定に注意

東大は次の4段階で成績がつけられます．

この中で「優は全体の3割まで」っていうルールがあるんですね．
この優3割規定のおかげで，どんなに頑張っても周りが優秀だと79点になってしまうのです！

なので，授業はしっかり選んで取らなくてはなりません．

語学で失敗しない

東大って「第二外国語（通称：二外）」が教養学部で必修なんですよね．で，二外ごとにクラス分けされます．

二外で何を選ぶかがとても重要です．なぜかって言うと優秀な人が集まりやすい二外があるからです．

優秀な人が集まりやすいのは「ロシア語」．僕もそのクラスでしたが，なんとクラスの内7人が○○オリンピック出場経験者でした…!

情報オリンピックとか，数学オリンピックとかそういうやつ．

その人たちは何やっても基本優秀なので優3割規定で相対評価の東大の授業で僕ら凡人はボッコボコにやられます．

あと，ロシア語は言語としても難しい．それに時間を取られるので，他の授業の勉強もするのが大変です．

他に難しい言語を挙げると「フランス語」かな．

実際僕の友人もフランス語の単位を落として留年しました．

進振りで勝ち抜きたいなら，おとなしく

あたりを取りましょう．

「中国語」は漢字を使うので理解しやすいらしいです．
スペイン語はいわゆるウェイ系が集まりやすいので，成績は取りやすくなります．(あくまで個人の見解)

クラスに何人かいるガチの秀才に頼る

オリンピック出場者の話をしましたが，そういう人にどんどん頼っていきましょう．分からない所を教えてもらったり．

彼らはライバルでもあり，仲間でもあります．

凡人の自覚がある人はうまく周りの環境を利用していきましょう．

逆に，東大生の中ではそんなにできない人が1人殻に閉じこもって勉強していると進振りで悲惨な目に遭うので要注意です．

東大の進振り（進学選択）まとめ

いろいろ言ったけど，大事なのは「科類毎に進振りで行きやすい学部，学科は決まってるよ」ってこと．

で，進振りで勝ち抜くために一番大事なのは情報収集を徹底することです。
逆評定や先輩からの情報を必ず活用しましょう。

東大毎日塾
うっちー

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東大受験生とその保護者様へ

進振りは情報戦と話しましたが、東大受験も同じです。

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