「頑張ってたくさんの問題集を解いているのに成績が上がらない」
「問題の形式を少し変えられると混乱してしまう」
こんな悩みを感じている受験生は多いのではないでしょうか?
このような悩みの原因は物理を正しく学んでいないからかもしれません。
特に解法の暗記を続けている人は今からでも勉強法を見直したほうがいいかもしれません。
この記事ではなかなか成績が上がらない人に向けた物理の勉強法について解説します。
おすすめの参考書も紹介しているのでぜひご活用ください。
この記事の監修者
「受験のプロが毎日指導」がコンセプトのオンライン個別指導塾「東大毎日塾」教務チーム。
オーダーメイドの計画指導と毎日の徹底した学習管理で、難関大学への逆転合格を多数実現。
本ブログでは、累計1000人以上を指導してきた中で見つけた受験ノウハウや成績アップ術を今日から活用できる形で分かりやすくお届けします。
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物理とはどういった科目?
そもそも物理とはどのような科目かというと、ズバリ「未来にどのようなことが起こっているかを予測する」科目です。
例えば放り投げられたボールの軌道は初めの速さや角度、重力を考慮することで予測することができます。
このように物理では現象に関係のある要素を一つ一つ丁寧に考えていく科目であり、その要素を正しく理解することが暗記や計算以上に重要なことなのです。
東大毎日塾
うっちー
物理がどういった科目か理解することも大事ですね!
物理の分野
高校の物理では大きく分けて5つの分野が存在します。
ここではそれぞれの分野がどのようなものを扱っているのかについて紹介していきます。
力学
力学では、物体の運動とそれに作用する力を学びます。
等速直線運動からニュートンの法則、力学的エネルギー保存則などの基本的な内容から、衝突や反動などの複雑な現象も扱います。
力学の理解は、日常生活や科学技術の様々な分野で応用され、問題解決能力を養う基盤となります。
波動
波動では、エネルギーが物質を介してどのように伝わるかを学びます。
波動には、音波や光波、水面波などがあり、それぞれの波の性質や特徴を理解することが重要です。
また、干渉や回折といった波の相互作用も学びます。
波動の理解は、音や光の性質を理解することであり、これも日常生活のさまざまな分野に応用されています。
熱力学
熱力学では、物質が熱を受け取ったり放出したりする際のエネルギーの移動や、熱と仕事の関係を理解することが重要です。
内部エネルギーや熱効率、エネルギー保存やエントロピーの増大といった自然の基本的な原則を学びます。
気体を扱う分、力学や波動に比べ少しイメージしにくい分野ではありますが、その考え方の基礎には力学があるため、丁寧に順序を踏んでいけば理解できるはずです。
電磁気
高校物理の電磁気学は、電気と磁気の現象を学ぶ分野です。
電場と磁場の性質、電荷の相互作用、電流が作る磁場などを理解することが重要です。
これも一見取っ付きにくいですが、すごい発想力などは必要なく丁寧に解いていけば答えが出るようになっているので、得点の上げやすい分野にもなっています。
原子
原子では、原子の構造とそれに関する現象を学びます。
原子核と電子の構造、電子のエネルギー準位、光の吸収・放出によるスペクトルなどを理解することが重要です。
大学の範囲を含んでおり、高校物理ではところどころ式の説明を省き暗記に頼る部分もありますが、受験であまり必要がないからと言わず概念の理解といくつかの式はすぐに答えられるようにしましょう。
東大毎日塾
うっちー
物理は5つの分野に分かれており、それぞれがどのようなことを学ぶのかも理解しておきましょう。
間違った物理の勉強法
ここからは実際に成績が伸びない勉強法を紹介します。
もしこれらの勉強法に当てはまっていたら注意が必要かもしれません。
ぜひこの機会に自分の勉強法を見つめ直してみてください。
単位や文字を理解していない
物理では、速度や力、エネルギーなど、異なる物理量が異なる単位で表されます。
これらの単位を理解せずに計算を進めると、正しい答えを導き出せません。
また、物理量の文字(例えば、vは速度、aは加速度)は明確な意味を持ち、それを混同すると理解が曖昧になります。
物理の基礎をしっかりと理解するためには、単位や文字の意味を正確に把握することが不可欠です。
暗記しているだけ
公式を暗記するだけでは、その背後にある物理現象や理論を理解していないため、応用問題や異なる状況に対処することが難しくなります。
例えば、運動方程式やエネルギー保存則の公式は、物理の基本原理に基づいています。
これらの理解がないと、問題の解法を暗記した範囲を超えて考えることができません。
物理では、公式の導出過程や原理を理解し、それを基に問題を解く力が重要です。
問題と解答を見て満足している
これは解答を読むだけで理解した気になり、実際に自分で解く力が身につかない原因となります。
解答を見て満足するのではなく、まず自分で問題に挑戦し、どこでつまずいたかを確認することが大切です。
解法の過程や原理を自分の言葉で説明できるようになることで、知識が定着し、応用力が向上します。
問題を解く経験を積むことが、物理の本質を理解し、成績向上につながります。
東大毎日塾
うっちー
暗記よりも単位や文字、問題を解く力が重要ですね!
物理の正しい勉強方法
では具体的にどのような勉強法をすればいいのか?
ここからは物理を勉強するときに意識するべきポイントをいくつか紹介します。
事象をイメージする
高校物理の正しい勉強法の一つは、物理現象をイメージすることです。
公式や定理だけでなく、具体的な場面や物体の動きを頭の中で描くことで、物理の概念がより理解しやすくなります。
例えば、自由落下の問題では、実際に物体がどのように加速していくかを想像することで、加速度や速度の変化を直感的に理解できます。
また、波や電場のような抽象的な概念でも、イラストや図を使って視覚化することで、物理の理解が深まり、問題解決の際に応用力が高まります。
イメージがしにくい熱力学や電磁気においても同様です。
例えば熱力学では気体分子が熱運動を通じて壁に衝突する様子をイメージすることで、圧力や温度の関係が直感的に掴めます。
電磁気では、電場や磁場の目に見えない力を矢印やフィールドラインで視覚化することで、電荷や磁極がどのように相互作用するかを理解しやすくなります。
具体的なイメージを持つことで、抽象的な概念もより身近に感じられ、物理の応用力が向上します。
公式の意味を理解する
高校物理の正しい勉強法として、公式の意味を深く理解することが重要です。
公式は単なる計算ツールではなく、物理現象の本質を表しています。
公式を暗記するだけでなく、その導出過程や背景にある物理法則を理解することが必要です。
例えば、運動方程式 F=maF=ma は、力と加速度の関係を示し、物体がどのように動くかを説明します。
この公式を理解することで、力が物体に与える影響を直感的に把握できます。
さらに、公式が本当に覚えるべきものなのか、それとも導き出せるものなのかを考えることも大切です。
物理の多くの公式は、基本的な法則から導き出すことができ、公式の意味を理解することで、自分で公式を再導出する力も養われます。
例えば、エネルギー保存則やニュートンの法則から出発して、さまざまな公式を導くことが可能です。
公式の背後にある理論を理解することで、柔軟に応用できる力が身につき、未知の問題や新しい状況にも対応できるようになります。
公式を単に覚えるのではなく、その導出と意味を理解することで、物理の学習がより深く、効果的なものとなります。
文字と単位を理解する
先ほども間違った勉強法として取り上げましたが、物理ではさまざまな物理量が異なる単位で表され、それぞれが持つ意味と役割を把握することが基本です。
例えば、速度は vと表され、単位はメートル毎秒(m/s)です。力は F と表され、単位はニュートン(N)です。
これらの単位が何を意味するのかを理解することは、問題を正しく解くための第一歩なのです。
重要な点は2つで、1つ目は文字が何を表すのかを把握することです。
単位を表す文字がどのように関連し、どのような物理的意味を持つのかを理解することはとても重要です。
例えば、エネルギーの単位はジュール(J)であり、力と距離の積として表されます。
力の単位がニュートン、距離の単位がメートルであるため、エネルギーはニュートンメートル(N・m)とも表せることを理解することが必要なのです。
もう1つは単位の変換や計算において、単位を適切に扱うことです。
例えば、速度の単位をm/s から km/h に変換する際には、単位の変換規則を理解しておく必要があります。
文字や単位の理解を深めることで、物理の問題に対するアプローチが明確になり、計算ミスや概念の誤解を防ぐことができます。
間違った問題を解き直す
物理の正しい勉強法として、間違った問題や一度解けた問題を何度も解き直し、別の解き方を検討し、使用した法則を確認しながら丁寧に解くことが重要です。
問題を解く際にミスをすることはよくありますが、そのミスを放置せずに再度取り組むことで、理解が深まります。
また、一度解けた問題でも、異なるアプローチを試すことが有益です。
異なる解法を試すことで、物理の法則や概念をより広い視点で理解でき、問題解決能力が向上します。
例えば、運動方程式を使った解法とエネルギー保存の法則を用いた解法を比較することで、それぞれの法則がどのように問題に応じて適用されるかを学ぶことができます。
さらに、問題を解く際にどの法則を用いたのか、なぜその法則が適用されるのかを理解することも重要です。
物理の法則は具体的な状況に応じて使い分ける必要があります。
そのため、法則の適用理由や背景を明確に理解しておくことで、より柔軟に問題に対応できます。
東大毎日塾
うっちー
イメージと理解が重要です!しっかりと押さえて効率よく勉強をしましょう!
おすすめの物理参考書
ここからは最後に物理の成績を上げたいと思っている人向けにどのような参考書を使えばいいのかを紹介します。
物理の参考書の考え方としては基本的に微分方程式を用いるかどうかで大別されます。
つまり微分方程式を用いれば導き出せる式を入門者向けの参考書では公式として暗記するものとしています。
どこまでを計算で導くかは人それぞれですが、初めはそのような計算を用いない参考書を使って概念の部分を理解し、その後問題を解いていく中で微分方程式を用いると楽であることを体感していくのがいいのではないかと思っています。
物理のエッセンス
複雑な計算を用いない最も取っ付きやすい参考書です。
この本では物理の本質的な概念を理解しやすいので初めの参考書としてとてもおすすめです。
物理重要問題集
物理の問題集です。内容はかなりレベルの高いものとなっており、一周するのにもかなり苦労すると思います。
ですが、内容としては共通テストで出題されるものから難関大レベルのものまで広く網羅しており、自分の実力アップにはもってこいの一冊になっていると思います。
新物理入門
この本は微分方程式を用いた解説をしている本です。
内容が少し硬派で文字も小さく、初めから全部読むというのは難しいかもしれません。
使い方としてはエッセンスや問題集を解いていく中で、急に出てきた式や理解しにくい概念はどのように導出されているのかを知りたいと言ったときに辞書的に用いるのがいいのではないかと思います。
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うっちー
おすすめの参考書で気になるものがあればぜひ使ってみてくださいね!
まとめ
物理では覚える公式こそ多くはありませんが、概念の理解や問題をみた時にどのような法則が成り立つかを見極められるようになるにはやはり多くの時間を費やします。
ですが、自分の力で問題を解いていくことは楽しく、自信にも繋がり、成績も上がっていくはずです。
もしそれでも「一人で物理を勉強するのは不安」「自分にとって一番合った勉強法を教えてほしい」という方がいらっしゃったら、ぜひ東大毎日塾までお気軽にご連絡ください。
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