
シス単って、赤字の単語だけ覚えればいいの? フレーズまで覚えるのか、どの章までやるのかも分からない…
シス単は多くの高校で配られている王道の単語帳ですが、使いこなせている人は多くありません。

東大毎日塾
代表 内田
そこで、この記事では、センター英語(今で言う共通テスト英語)満点の東大卒塾長が、シス単の効果的な使い方を志望校別にまとめました。
- フレーズや派生語まで覚えるべきか
- 志望校別に、どの章(Stage)までやればいいか
- 1日何語・何周やればいいか
最後まで読めば、シス単を100%使い倒せるようになります!
見たい場所に飛べる目次
シス単の使い方・覚え方
赤字だけでなく、ミニマルフレーズごと覚える
ミニマルフレーズは、赤字の単語を含む短いフレーズです。

フレーズごと覚えるのは、入試の英文では、単語が決まった組み合わせの中で出てくるからです。
単語だけを1語1訳で覚えると、1冊を終えても長文で意味が出てこないことがあります。
名詞の access を例にとると、大学入試問題での用例の66%で to と一緒に使われています(駿台文庫のサンプルページより)。
※知らない単語が多くて手が止まるなら、最初の1周は赤字の意味だけでもかまいません。
確かめるときは、フレーズの訳全体を隠す
赤字だけでなくフレーズの訳全体を紙や手などで隠し、英語のフレーズを見て訳を声に出して言います。
赤シートだと隠れるのは赤字だけなので、単語1語の確認で終わってしまいます。
フレーズの中の周りの単語から赤字の意味が分かっても、長文を読むときと同じなので、言えたことにしてかまいません。
- ページの位置で答えを思い出してしまう → 後ろから、または飛ばし飛ばしにテストする
- 学校の小テストが単語だけで出る → そのときだけ、単語単体でも言えるかを確かめる
派生語・熟語などの解説は、最初は読むだけでいい
シス単の紙面は、上がミニマルフレーズ、下が1語ずつの解説です。

出典: 駿台文庫「システム英単語」特設サイト(番号・凡例と、意味・同意語の欄の枠は東大毎日塾が加えたもの)
①〜⑦を一度に全部覚える必要はありません。
最初はミニマルフレーズだけを覚え、解説は読むだけにして、次の順で広げていきます。
| いつ | やること |
|---|---|
| 新しい単語を覚えるとき | ①ミニマルフレーズを、音声(下の「音声」の節)をまねして声に出しながら覚え、②〜⑦の解説も読む |
| 毎日の確認 | ①ミニマルフレーズを見て、訳がパッと出るか確かめる |
| 33〜36日目の総復習が終わったあと | ②〜⑦も覚えているか確かめ、言えないものを覚える |
最初から解説を読むのは、単語の意味や使い方がつかめて、フレーズを覚えやすくなるからです。
読むだけでも関係のある語が目に入るので、あとで②〜⑦を覚えるときに、まとめて覚えやすくなります。
②〜⑦の各欄は、それぞれ次のことに役立ちます。
- ②意味(2つ目以降も): 入試では、よく知っている単語が2つ目以降の意味で問われることがあります
- ③◆熟語・成句: その単語を使った決まった言い回しで、これもフレーズです。長文や熟語の問題でそのまま出ます
- ④=同意語・⇔反意語: 長文や設問では同じ内容が別の語で言い換えられるので、まとめて覚えておくと言い換えに気づけます
- ⑤◇派生語: 同じ単語の形を変えた語です。形が変わって長文に出てきても意味が分かり、文法問題でも問われます
- ⑥語法Q&A: 入試で間違えやすい使い方を、問いと答えの形でまとめた欄です。文法問題や英作文で問われます
- ⑦ポイント・チェッカー: 「発音?」「同?」「反?」「アク?」の印は、その単語の発音・同意語・反意語・アクセントがよく問われるという合図です。答えは右側にあります
書いて覚えなくていい:つづりと日本語→英語は別に対策
見て声に出すほうが、書くより1語にかかる時間が短く、同じ時間でくり返せる回数が増えます。
だから、書いて覚える必要はありません。
つづりは、学校の小テストで書かされる語など、つづりを問われる語だけ書いて確かめれば足ります。
確かめるのは英語→日本語だけで大丈夫です。
日本語→英語は、英作文の教材で対策します(東大毎日塾の英語参考書ルートでは『英作文ハイパートレーニング』を使います)。
シス単は1日に何単語?1ヶ月の回し方
新しく進む量は、学校や部活と両立するなら1日50語が目安です(短い期間で一気に仕上げたいなら100語)。
1日10語だとStage 1の600語を1周するのに2ヶ月かかり、2周目に入るころには最初の単語を忘れてしまいます。
回し方は、覚えた日・翌日・1週間後・1ヶ月後と、復習の間隔を少しずつ空けていくのが基本です。
同じ日に何度もくり返すより、間を空けて思い出すほうが記憶に残るからです。
1日50語なら、具体的にはこう進めます。
| いつ | やること |
|---|---|
| 1日目 | 1〜50を覚える |
| 2〜7日目 | 前日の50語を軽く見直してから、新しい50語を覚える |
| 8日目 | 新しく進まず、1〜350を総復習する |
| 9〜16日目 | 同じように7日進めて(351〜700)、16日目にその351〜700を総復習する |
| 17〜32日目 | 同じ流れで、1400まで進める |
| 33〜36日目 | 4日かけて、1〜1400を総復習する(1日350語) |
時間をかけるのはその日の新しい50語にし、1ヶ月目の見直しと総復習は、ミニマルフレーズの訳を隠して言えるかだけを確かめれば十分です。
これなら350語でも1日で回せるんですよね。
1ヶ月目のあとは、こう進めます。
- 1401番から先も同じ流れ(7日進めて1日総復習)で、志望校ごとの範囲(日東駒専レベルは1200まで、MARCHレベルは1700まで、それより上は全範囲。どれも多義語を含む)の最後まで進める
- 範囲の最後まで進んだら、その先のStageには進まず、総復習で仕上げる
- 始めてから3ヶ月後にもう一度総復習し、模試で知らない単語が多かったStageも見直して、間隔を空けていく
学校の小テストなどで途中まで進んでいる人は、そこまでを1日350語ずつ総復習してから、続きを1日50語で進めてください。
何周すればいい?1ヶ月で4周、半年で5〜6周
4周の内訳は、覚えた日・翌日・その週の総復習・33〜36日目の総復習の4回です。
そこに上の3ヶ月後の総復習などを足すと、半年で5〜6周になります。
そのあとは受験まで、ときどき確かめて忘れないようにすれば大丈夫です。
仕上がったかどうかは、総復習のときに、訳を隠して、その範囲の8割の単語を考え込まずにパッと言えるかで確かめてください。
10割を目指すと最後の数十語に時間がかかりすぎます。
8割に届かない範囲は、次の週の総復習にもう一度入れましょう。
シス単のレベル:志望校別にどのStageまでやるか
シス単は、よく出る順・レベル順に単語を5つのStageに並べています。
| Stage | 番号 | レベル |
|---|---|---|
| Stage 1 Fundamental | 1〜600 | 受験生必須 |
| Stage 2 Essential | 601〜1200 | 標準的な入試 |
| Stage 3 Advanced | 1201〜1700 | 難関大 |
| Stage 4 Final | 1701〜2027 | 最難関大で差がつく |
| Stage 5 多義語 | 別枠の184語 | 設問でよく問われる |
※レベルは駿台文庫の説明、番号は5訂版(2026年10月時点の最新版)のものです。
志望校別に、どのStageまでを、いつまでに仕上げるかは次の表のとおりです。
| 志望校 | どこまでやるか | 仕上げる期限 |
|---|---|---|
| 日東駒専レベル(産近甲龍、共通テストのボーダー得点率60%未満の国公立) | Stage 2まで+多義語 | 高2末までに1〜1200、高3の7月末までに多義語 |
| MARCHレベル(関関同立、共通テストのボーダー得点率60%以上の国公立) | Stage 3まで+多義語 | 高2末までに1〜1200、高3の6月末までに1〜1700と多義語 |
| 難関国公立(阪大・名大・東北・神戸・北大・九大・筑波・横国・千葉・広島・東京科学大) | 全範囲(多義語を含む) | 高2の8月までに1〜800、高2末までに1〜1500、高3の6月末までに全範囲 |
| 最難関(東大・京大・一橋・早慶上智) | 全範囲(多義語を含む)+2冊目 | 高2の8月までに1〜1500、高2末までに全範囲 |
志望校のレベルが上がるほど、仕上げる範囲が広く、過去問にも早く取りかかるので、期限が早くなります。
1日50語で進めれば、1周目はこの期限よりずっと早く終わります。
それぞれの範囲にしている理由
- 日東駒専レベル: 入試の英文は、標準的な入試問題に対応するStage 2までの単語でほぼ読めます。後半の難しい単語に手を出すより、Stage 2までを仕上げるほうが点が取れます
- MARCHレベル: 難関大の入試に対応するStage 3までが必要です。Stage 4は「最難関大で差がつく」単語なので、Stage 3までを仕上げるほうを優先します。2冊目の単語帳は要りません(熟語帳は足します)
- 難関国公立: 二次試験はMARCHレベルより英文が難しく、Stage 4の単語も出てくるので、全範囲を仕上げます
- 最難関: シス単に載っていない難しい単語も出るので、全範囲を仕上げたうえで2冊目の単語帳を足します(下の「英検準1級 単熟語EX」で説明します)
多義語(Stage 5)は、知っている単語の別の意味を覚える章で、どの志望校でもやります。
184語と少ないうえ、長文で、知っている単語なのに意味が通らないときは、この別の意味で使われていることが多いからです。
シス単が難しく感じるなら、シス単Basicから
シス単Basicは、シス単と同じ駿台文庫のシリーズで、シス単より手前の、高校英語の最初歩から学べる入門版です。
次のどれかに当てはまるなら、シス単に入る前に、シス単Basicを1〜2ヶ月で1冊仕上げてください。
- 河合塾の全統記述模試で英語の偏差値が50以下(進研模試なら60以下)
- 高校受験のときの偏差値が60以下
- 高校受験で単語の勉強をほとんどしていない
中学〜高校基礎の単語が固まっていないままシス単に入ると、Stage 1から知らない単語ばかりで、覚えるのに時間がかかりすぎます。
Basicはシス単につながるように作られているので、仕上げたらそのままシス単に進めます。
シス単はいつから始める?
Basicが要らない人は、高1から始められます。
Basicから始めた人も、上の表の時期に間に合うようにシス単に入ってください(難関国公立・最難関なら高1のうちに)。
高2から始める人も、1日50語ならStage 3(1700語)までの1周目は1ヶ月半ほどで終わるので、上の表の期限に間に合います。
高3から始めるなら、狙える志望校は高3の4月の英語の偏差値(河合塾の全統記述模試)で変わります(50前後なら日東駒専レベル、55前後ならMARCHレベル、60前後なら難関国公立)。
進め方は英語参考書ルートの「高3の4月から始めて、どこまで狙えるか」にまとめています。
シス単の音声とアプリ
ミニマルフレーズの音声を必ず使う
英語は、音とセットで学ぶと覚える効率が大きく上がります。
シス単では、ミニマルフレーズの音声を聞き、まねして声に出しながら覚えてください。
- フレーズが身につく: 音で聞いてまねすると、フレーズが1つのかたまりとして頭に入ります
- リスニングにも効く: 発音を知らない単語は、聞いても分かりません。音とセットで覚えれば、共通テストのリスニングでも聞き取れるようになります
- すき間時間に回せる: 通学中など本を開けないときでも、流しておけばくり返せます
音声で覚えるやり方は、英単語の覚え方の記事でも詳しく書いています。
シス単の音声の聞き方:フレーズの音声はCDかオーディオブックで
ミニマルフレーズの音声は、別売りのCDかオーディオブック(どちらも2,420円)に入っています。
スマホで聞くならオーディオブックが手軽で、章ごとの分割版もあるので、志望校の範囲の章だけ買うこともできます。
本の認証コードで駿台文庫のサイトから無料で聞ける音声は単語だけなので、フレーズをまねして覚える練習には使えません。
シス単のアプリは?
駿台文庫が出しているシス単のアプリはありません(2026年10月時点)。
アプリがなくても、音声はオーディオブック、確認は本で足ります。
ほかの会社や個人が作ったアプリ・小テストサイトを使うなら、フレーズの形で確認できるものを選んでください。
単語だけを1語1訳で答えるテストでは、この記事のやり方で覚えたかの確認になりません。
シス単とターゲット1900・LEAPはどっちがいい?
ターゲット1900(旺文社)とLEAP(数研出版)も、シス単と並んで多くの高校で配られていて、3冊とも高校の基礎から難関大までを扱います。
- シス単: ミニマルフレーズで、単語の使われ方ごと覚える
- ターゲット1900: 1語1訳で速く繰り返す
- LEAP: 語法や使い方の解説を読んで覚える
自分で選ぶならシス単をすすめるのは、ターゲット1900の1語1訳よりシス単のフレーズのほうが、長文で同じ形が出たときに意味がすぐ出てくるからです。
LEAPのように解説が詳しい単語帳は、読める人にはとても分かりやすい反面、情報が多すぎて手が止まる人もいます。
シス単は最初はフレーズだけを覚えればよいので、回し切りやすいんですよね。
レベルが同じくらいの2冊を並行して進めても時間がかかるだけなので、学校で配られたほうに絞ってください。
シス単と一緒に進める熟語帳と2冊目の単語帳
熟語帳:速読英熟語か英熟語ターゲット1000
MARCHレベル以上を目指す人は、シス単のStage 2までが固まったら、熟語帳を別に1冊足します。
シス単の◆熟語・成句に載っているのは見出し語を含む熟語だけで、入試に出る熟語全体はカバーしきれないからです。
日東駒専レベルなら熟語帳は足さず、シス単のStage 2までと多義語を仕上げるほうを優先してください。
- 高2のうちに始められる人:速読英熟語。 長文を読みながら熟語を覚えられます
- 高3から始める人:英熟語ターゲット1000。 一覧で速く回せます
最難関(東大・京大・一橋・早慶上智):英検準1級 単熟語EX
最難関の2冊目には、英検準1級 単熟語EX(旺文社)を使います。
シス単の先から最難関大学のレベルまでを扱っていて、英検を受けない人の2冊目にも使えます。
始めるのは、シス単の全範囲をすぐに言えるようになってからです。
熟語帳・2冊目を始める月の目安は、英語の参考書ルートの記事にまとめています。
よくある質問
Q. 英検2級なら、シス単のどこまで覚えればいい?
Stage 2(1〜1200)までをすぐに言えるようにすれば、英検2級の単語問題の4分の3ほどに対応できます。
英検2級の過去12回分の単語問題120問の正解を数えた集計では、シス単の1〜1200に載っていたのが76%、全範囲で91%でした。
熟語はシス単では足りないので、英検2級の過去問で出た熟語を確かめておきましょう。
Q. 共通テストだけなら、シス単のどこまで?
共通テストだけを使うなら、Stage 2(1〜1200)までと多義語をすぐに言えるようにしてください。
Stage 2は、駿台文庫の説明で「標準的な入試問題に対応」とされる範囲です。
Q. 鉄壁とシス単はどっちがいい?
これから選ぶならシス単です。
鉄壁(『鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁』)は、東大を目指す生徒向けの塾・鉄緑会が作った単語帳で、収録範囲はシス単より上ですが、分厚く、高3から始めると終わらないことが多いです。
学校で鉄壁が配られて、高1・高2から使っているなら、そのまま続けてください。
まとめ
- 赤字の単語だけでなく、ミニマルフレーズごと、音声をまねして声に出しながら覚える
- 解説は最初は読むだけでいい。確かめるときは、フレーズの訳全体を隠す
- 1日50語ずつ進め、前日の分の見直し、週1回と1ヶ月後の総復習で回す。訳を隠して8割パッと言えたら仕上がり
- どこまでやるかは、日東駒専レベルはStage 2まで、MARCHレベルはStage 3まで、難関国公立より上は全範囲(いずれも多義語を含む)
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